携帯電話が普及する以前、アマチュア無線が趣味!という人がたくさんいました。iPhoneなど誰でも手軽に通信ができるようになった今、アマチュア無線はあまり聞きなれないかもしれません。
しかし、アマチュア無線は災害時でも役立ったり、ドローン操作やにも必要だったりと今でも根強い人気があります。
初心者に方にとっては一体どんなことができるのか、用途がわからないかと思います。本記事では、アマチュア無線技士4級について詳しく解説していきます。
Contents
アマチュア無線技士4級とは?
【アマチュア無線技士4級概要】
- 試験の種類:国家資格
- 受験資格:不問
- 利益がでる仕事での使用:不可
アマチュア無線技士4級とは、受験資格が不問の国家資格で、個人で操作できる無線局「アマチュア局」で無線操作を行える資格です。
【アマチュア局とは?】
企業のような金銭上の利益のためではなく、個人的な興味による通信業務・技術的研究(アマチュア業務)を行うことができる無線局です。仕事では使うことはできないので注意しましょう。
アマチュア無線技士4級ができることは無線機だけではありませんが、このように携帯電話が通じづらい災害時でも通話することができるため、近年注目を浴びています。
しかしながら利益を伴わないアマチュア無線といえど、日本の電波を使うため、誰でも扱えるというわけではありません。
誤って使ってしまうと、消防無線や救急無線を妨害し、消防・救急活動に重大な支障を与えてしまうことがあります。また、列車無線を妨害し、列車の正常な運行を妨げてしまう恐れがります。
アマチュア無線は、適切に扱うために資格が必要となっています。
アマチュア無線技士4級でできることは?ドローンは?
アマチュア無線技士4級は、無線通信をはじめ、ドローンや無線機を使ったアウトドアスポーツに参加することができます。
無線機のレースでは、2つの無線機を利用します。1つはどこかに隠し、もう1つで隠された無線機と通信しながらどこに隠されているか走りながら探し、タイムを競うものです。
ドローンでは空撮したり、ドローンレースに参加することもできます。
資格の種類 | 操作できる範囲 | 具体例 |
アマチュア無線技士4級 | ①空中線電力10W以下の無線設備で21メガヘルツから30メガヘルツまでまたは8メガヘルツ以下の周波数
②空中線電力20W以下の無線設備で30メガヘルツを超える周波数 |
規定範囲内の無線機・ドローン等 |
アマチュア無線技士3級 | 空中線電力50W以下の無線設備で18メガヘルツ以上または8メガヘルツ以下の周波数 | 規定範囲内の無線機・ドローン、モールス信号 |
アマチュア無線技士2級 | アマチュア無線局の空中線電力200W以下の無線設備の操作 | 国内にある全ての無線局の無線設備を操作可能 |
アマチュア無線技士1級 | アマチュア無線局の無線設備の操作 | 陸上にある全ての無線局の無線設備を操作可能 |
アマチュア無線技士4級の難易度
アマチュア無線技士4級の合格率は70~80%前後と言われており、比較的合格しやすく難易度が低い資格です。
アマチュア無線技士4級を取得するには、日本無線協会が主催する国家試験に合格するか、養成課程講習を受講して修了試験に合格するかの2通りがあります。年齢制限などの受験資格はなく、誰でも受験可能です。
もちろん養成課程講習の修了試験でも、同じ国家資格取得となりますのでご安心ください。
アマチュア無線技士4級取得方法
- 日本無線協会主催の国家試験受験
- 養成課程講習・修了試験受験
日本無線協会主催の国家試験受験
アマチュア無線技士4級の国家資格は、年間を通して実施されています。受験資格も不問なので、誰でも受験することが可能です。年齢制限もないため、小学生でも受験することができます。
国家資格の流れ
受験資格 | 不問 |
受験費用 | 5,100円(非課税) |
試験日程 | 全国随時 |
試験会場 | 全国共通会場で実施 |
申込方法 | インターネットにて申込 |
出題形式 | 4肢択一式24問60分 |
結果発表 | 日本無線協会(@nichimu.or.jp )からメールにて発表 |
詳しくは日本無線協会ホームページからも確認できます。
養成課程講習受講・修了試験受験
アマチュア無線技士4級は講習を2日間の講習を受け、修了試験に合格することで取得することもできます。主に日本アマチュア無線振興協会、QCQ企画の2つの団体が開催しています。
アマチュア無線技士4級講習概要
日本アマチュア無線振興協会 | QCQ企画 | |
受講資格 | 不問 | 不問 |
開催日程 | 随時 | 随時 |
開催会場 | 全国各地 | 全国各地 |
受講費用 | 一般 23,150円
18歳以下 9,850円 |
一般 21,500円
20歳未満 13,800円 16歳未満 11,200円 |
講習は独自で国家試験を受けるよりは費用がかかりますが、正しい知識をつけて安全に楽しむためにも受講していて損はありません。
講習自体も2日間と短期で終了することができるので、ぜひ検討してみてください。
まとめ
- アマチュア無線技士4級は、アマチュア局で無線操作を行える国家資格
- アマチュア局は金銭上の利益のためではなく、個人的な興味による通信局
- アマチュア無線技士4級で、ドローン操作や無線通信を楽しめる
- 合格率は70~80%で、難易度は低め
- 取得するには、国家資格受験、又は養成課程講習受講が必要
アマチュア無線は一見「何の意味があるの?」と思われますが、趣味の範囲が広がったり、緊急時にも役立つこともあります。
受験資格も不問なので、どなたでも取得可能です。国家試験も年間通して随時行なわれており、講習も2日間とチャレンジしやすい環境です。
この機会にぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか?