AWS認定試験とは、Amazonが提供するクラウドコンピューティングサービスであるAWS(Amazon Web Services)の事を言います。
現在AWSは急成長しており、大手企業もこのAWSを使っているため知名度も右肩上がりです。
今回の記事ではこのようなことに関して詳しく説明いたします。
- AWS認定試験の種類
- AWS認定試験は就職転職に役立つのか
- AWS認定試験の勉強方法
これらのことを深く掘り下げてご説明いたしますので、資格に興味がある方はぜひ最後まで読んでいただき資格取得の検討をしてみてください。
AWSとは
AWS(Amazon Web Services)とはAmazonが提供する100種類以上あるクラウドコンピューティングサービスの総称です。
AWSではサーバー環境の構築やデータの保存、Amazonが保有するAIを活用したデータ分析など様々なサービスを行なっています。
クラウドコンピューティングを活用してこのような問題を全てインターネット上で解決できるようになり、企業は初期投資を最小限に抑えシステムのリリースまでにかかる時間を短縮することができるようになりました。
インターネット上でサーバーやストレージなどのサービスをインターネット環境とPCがあれば使うことができることを指します。
私たちがよく見かけるクラウドサービスとしては、Google Chromeを使っていると右上に表示されている「Gmail」なんかもクラウドサービスの一種です。
このようなクラウド上での企業向けサービスをAmazonではまとめてAWSと称しており、100以上あるサービスを自分に必要な量だけ契約することができます。
iCloudと同じようなサービスにAmazon Driveというサービスがあります。ですがどちらも個人向けのクラウドコンピューティングサービスで、AWSは企業向けのサービスが多いです。
それではAWS認定試験とはどのような試験なのでしょうか?詳しくご説明させていただきます。
AWS認定試験とは
AWS認定試験とは上記でご説明したAWS(Amazon web Services)に関する専門知識や技術を有していると証明するための民間資格のことをいいます。
現在Amazonが提供するAWSは様々な企業や個人が利用していて、私たちの生活に欠かせないツールです。
AWSの企業による利用例としては、
- フジテレビで2019年のW杯バレーボールをAWSのサービスを使った超低遅延配信技術で配信(世界初)
- カプコンが「モンスターハンター」をモバイルで開発する際のインフラで活用
- NTTドコモがAWSの高いセキュリティ性を認めてシステム構築などで活用
- HISがグローバルに対応できるとしてAWSを導入
企業の業務システムもクラウド上で構築されている時代、今や災害対策などの観点から大学などがAWSを導入している例もあり、AWS認定試験で資格を取得すればその知識や技術はとてもメリットのあるものになります。
AWS認定試験の種類
AWS認定試験には3つのレベルとさらに高度な専門知識を問われる認定試験が用意されていおり、アソシエイトレベルまでは受験資格を特に設定していないため自分が取得したい資格を選んで試験を受けることになります。
またAWS認定は3年間の有効期限が設定されているため、定期的に再試験を受けなければなりません。
同じ資格を再受験することもできますし、上位の資格に挑戦することもできますので自分に合った資格の再受験をしましょう。
詳しい再試験の詳細はコチラからご確認ください。
認定レベル | 種類 |
ベーシック |
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アソシエイト |
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プロフェッショナル |
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専門知識 |
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このようにベーシックレベル以外は複数の資格に別れており、自分が必要な資格や興味のある資格を目指すようになります。
全てを細かく書いてしまうと情報量が膨大になってしまうため、今回はIT初心者の方を対象として、アソシエイトレベルの試験の内容までといたします。
そのほかの詳しい試験内容などを確認したい場合はコチラのAWS認定試験公式ページを参考にしてください。
ベーシックレベル/クラウドプラクティショナー
AWS認定クラウドプラクティショナーではAWSの利用においてクラウドの概念やセキュリティなど基礎的な内容が問われます。この資格を取得することでAWSに関する基礎知識や技術を有していると証明できる資格です。
アソシエイトレベル/SAA(ソリューションアーキテクトアソシエイト)
AWS認定SAA(ソリューションアーキテクトアソシエイト)ではAWSを運用するためのデータベースやストレージなどの知識が問われ、多くのAWSが提供しているサービスに関する知識や運用方法などが問われる試験です。
広範囲のAWSに関することが問われるため、AWS認定試験の中でエンジニアが初めに取得するべき資格とされています。
アソシエイトレベルの試験には受験条件などありませんがプロフェッショナルレエベルの資格を目指す場合、希望する資格のアソシエイトレベルを有している必要があります。
アソシエイトレベル/デベロッパー
AWS認定デベロッパーでは、AWSのサービスを利用した開発方法やモニタリングとトラブル発生時の解決方法などの知識が問われます。
コチラの試験に合格するとAWSをベースにしたアプリケーションの開発や情報保守に関する知識や技術があることを証明することができます。
アソシエイトレベル/SysOpsアドミニストレーター
AWS認定SysOpsアドミニストレーターでは、AWSを使ってのデータ管理や分析、セキュリティなどに関しての知識や技術を問われます。
コチラの資格を取得することでAWS上に構築されたアプリケーションの管理をすることができると証明することが可能です。
AWS認定試験の難易度
AWS認定試験はレベルごとに分かれており、公式に合格率を公開していないので正確な合格率をお答えすることはできません。
ですが、
- ベーシックレベル/クラウドプラクティショナー
- アソシエイトレベル/SAA(ソリューションアーキテクトアソシエイト)
上記の資格に関してはそれほどITに関する専門的な知識がなくても合格ができます。そのため難易度はそこまで高くないといえるでしょう。
もちろんITに関する知識があった方がなおさら良いですが、未経験の方でも十分に合格を目指すことができる難易度と言えます。
そのほかの資格に関してはある程度専門的な知識が必要になるので、いきなり試験を受けると合格は難しいでしょう。
AWS認定試験は就職転職に役立つ?
しかし初級のベーシックレベルであるクラウドプラクティショナーではそれほど役立つことはないので、中級レベルのSAA(ソリューションアーキテクトアソシエイト)以上の資格が就職に役立ちます。
2011年から毎年米国にある人材育成会社のグローバルナレッジ社(日本ではトレノケート(株))が発表するIT関連資格の平均年収ランキングで2021年米国の回答者3700人を対象にした調査では、3位に中級レベルのSAA(ソリューションアーキテクトアソシエイト)資格保有者がランクインしています。
ですが今後さらなる発展を見せるであろうインターネット業界において特にセキュリティや※クラウドコンピューティングに関連した資格は需要の高まりを見せているので、どちらも学ぶことができるAWSの資格は就職転職に役立つといえるでしょう。
※クラウドコンピューティングに関しては『AWSとは』を参考にしてください。
AWS認定試験資格の就職転職で効果的な履歴書の書き方
AWS認定試験により取得した資格をただ履歴書の資格欄に書くだけでは、アピール力に欠けてしまいます。
AWS認定試験の資格があれば就職転職に役立ちますが「その資格をどんなことに役立てるのですか?」そう聞かれた時に答えることができなければ面接担当者の方へアピールが足りないですよね?
そのため面接を受ける会社が必要としているAWS認定資格を活用した実績やシステムのサンプルなどを準備していると大幅に採用率が高くなります。
そうすることで面接担当者の方も質問内容が決まりスムーズに面接することができ、円滑なコミュニケーションをとれるので実際に採用した後の打ち合わせなどを行いやすいかどうかのイメージを浮かべやすくなります。
AWS認定試験SAAの勉強法
AWS認定試験の合格に向けて勉強する場合、IT経験者なのか未経験なのかによって様々な方法があります。
今回は最も知名度が高くエンジニア志望の方が初めに取るべき資格である中級レベルのSAA(ソリューションアーキテクトアソシエイト)の資格を未経験から合格するために必要な勉強方法をご紹介します。
今回ご紹介する方法は、
- 試験対策本と問題集による勉強
- Udemyを使った勉強
こちらの2つを活用した勉強方法です。
①試験対策本と問題集による勉強
まず初めにAWS認定SAA(ソリューションアーキテクトアソシエイト)試験に合格するにはAWSが提供しているサービスに対して理解する必要があります。
そのためまずは未経験社向けの試験対策本を読むことから始めましょう。1つずつしっかり理解する必要はないので、まずは1度サッと流し読みしてください。
1度読み終わったらもう1度試験対策本を読んでみてください。そうすると最初に読んだ時にはわからなかったことがわかったり、なぜこうなるのかが理解できる部分が多くなります。
2回読み直してもわからないことがあった場合、グーグルなどを使って検索していけばさらに知識を深めることができます。
AWS認定試験にお勧めの試験対策本
現在はAWS認定試験の試験対策本がたくさんあるため、どれが自分に合っているのか探すだけでも大変です。
ですが中々時間を作るのは大変だと思いますので今回は初心者の方が使いやすいと私が感じた本をご紹介いたします。
また、試験対策本は出来だけ最新のものを選ぶようにしてください。ネットワーク技術は日々進化し続けているためあまり古い本ですと試験内容が変わっていることもあるので気をつけましょう。
ちなみに、2020年3/23からAWS認定試験SAA(ソリューションアーキテクトアソシエイト)は新しい試験内容に変更されているので、それ以前に発行している本だけでは試験対策にならないのでご注意ください。
そのため試験対策本は教科書のようなものとして活用し、問題集を使って試験の特徴などを実感しておくことで本番の試験でも同じような流れでじっくり問題と向き合うことができるので慌てることなく解答することができるでしょう。
図解即戦力 AWSのしくみと技術がこれ1冊でしっかりわかる教科書
コチラの試験対策本はとても丁寧に説明が書かれているため、初心者の方が一番初めに読むのに適しています。
これまでITと無縁だった方のとっかかりとして最適ですので、予備知識がなくてもある程度AWSのことがこの1冊で理解することが可能です。ただしこの本は最新の試験対策には対応していません。
コチラの本以上に初心者向けの本として優秀な本がないと感じたため、コチラの本をまずは読んでいただきAWSが提供するサービスに対する知識を身に付けることをお勧めします。
いくつかレビューをご紹介いたします。コチラのレビューは2020年3月の試験改訂以降に書かれたレビューですので、これから試験対策をされる方にも参考になるでしょう。
優しい本ではあるが…
やさしい本だと思います。が、しくみと技術がしっかりとわかるわけじゃありません。 漠然とAWSって何やねんって疑問には答えてくれます。
単語は聞くけどそれって何?っていうレベルならこの本はピッタリです。逆に言うと、じゃあ具体的にawsを活用しようというステージには役に立たないです。
AWSのことを全く知らない人が最初に手に取る本
AWSなどのクラウドサービスを全く知らない初心者にとっては、この本は有用になると思います。
AWSが手掛ける主要なサービス、EC2やS3などについて、その略語が何かもわからない人は 本書で概要を説明してくれるので、全体概要を掴むには良い本だと思います コードは全く出てこないので、AWSの仕組みやビジネス上で知りたい人は良い本だと思います。
引用:Amazon
このようにAWSに関する初めの一歩として活用する場合にとても参考になる本です。
あくまで初歩的な内容のみになるので、この本だけ使って試験に合格することは難しいですが、いきなり複雑な試験対策本を読んでも分からないことばかりで挫折する可能性が高くなってしまいます。
AWS認定資格試験テキスト AWS認定SAA
先程ご紹介した『図解即戦力 AWSのしくみと技術がこれ1冊でしっかりわかる教科書』である程度の知識をつけた後にお勧めしたいテキストがコチラです。
しかしコチラのテキストのデメリットとしてわかりやすい構成をしているのですが、説明の省略が多く深く理解するには別のテキストや問題集、ネットで検索する必要があるので注意してください。
コチラの本では練習問題と模擬問題がついてくるので実際の試験をイメージしたテスト対策をすることもできるもお勧めの理由です。
コチラの試験対策本のレビューは以下のようになっています。
合格できました
本テキストとUdemy試験講座で無事合格できました。 テキストはサンプルで分かるように2色刷り、ポイントとなる箇所の網掛け、章末にまとめと、分かりやすい構成だと思います。
ただ、分かりやすさ上に踏み込んだ説明までは省略されているところがありますので、 このテキスト単体だけでなく、他の講座や模擬試験、AWSホワイトペーパー読了など、組み合わせでの学習が効果が高いと思います。
良くも悪くも入門書
良くも悪くも入門書といった感じで、内容は広く浅くといった感じです。 これ1冊での合格は流石に無理なので、Udemy等の教材を一緒にやることをおすすめします。 本自体の構成は比較的わかりやすいと思います。
引用:Amazon
たくさんあるレビューに書いてあるとおり、コチラの本だけでAWS認定試験に合格するのは難しいため、これからご紹介するUdemyを活用して勉強することで合格率を大幅に高めることが可能です。
②Udemyを使った勉強
UdemyではAWS認定試験に向けた教材が多数出ており、評判のいい教材がたくさんあります。動画を使った講座内容になっているため文章を読むより動画視聴の方が勉強しやすい方にお勧めの勉強方法です。
今回はUdemyで評判の良いAWS認定試験用の講座を2つご紹介します。自分に合った講座を選ぶ参考になれば幸いです。
どちらの講座も2,400円と安い値段で購入することができるので手を出しやすい講座になります。
2022年版 これだけでOK! AWS認定SAA試験突破講座
コチラの講座ではクラウドやAWSを初めて学ぶ方を対象とした解説を行なっています。
この講座だけでAWS認定試験SAA(ソリューションアーキテクトアソシエイト)の合格は難しいですが、AWSに対する全体的な知識を※ハンズオンで学ぶことができるのでAWSに対する知識の定着が素早く行えます。
ハンズオン学習ができ、本を読むだけでは理解しきれないAWSシステムの実際の使い方を学ぶことができるため業務を行う際にも役立てることができます。
注意点としてコチラの講座は基本的なIT用語などIT基礎知識があることが前提になった構成になっているので、事前に「図解即戦力 AWSのしくみと技術がこれ1冊でしっかりわかる教科書」や同じ講座製作者が公開しているコチラの講座を受講しておくと良いです。
最後にレビューをいくつかご紹介します。
IT業界未経験者にお勧め
当方AWS実務経験なし、IT業務未経験者です。この講座のみでは合格は難しく感じますが基礎知識や実際にハンズオンで行うので実務未経験者にはありがたい内容になっています。また、AWSのみならずIT関係の各用語も丁寧に解説してくれるのでIT業務未経験者にもおすすめです。
特に大まかなサービス内容が書いてある資料などはとても勉強するうえで助かりました。
同社が出しているUdemyの問題集や短期突破口座を併用すれば合格すると思います。
この講座でハンズオン学習・イメージつける→試験直前に問題集やりながら同社が出している短期講習で復習
みたいなやり方で私は実習しましたので参考までに
私はこの講座と同社が出している問題集だけでクラウドプラクティショナーにも合格しています。AWS未経験でイメージを付けたい方や知識ゼロで今から勉強始める方は是非おすすめしたい内容です。
おかげさまで合格しました。ありがとうございました!
このコースを全て視聴したあとに概要系のレクチャーだけをタブレットにダウンロードして復習しました。オフラインで再生すると概要編だけを続けてみることができ、とても便利でした。
また、併せて模擬試験問題集も購入して学習しました。高難易度の模擬試験の方は確かに難しく合格点を取れず仕舞いでしたが、問題を解く練習と知識定着に役立ちました。(本番ではごく基本的な内容を繰り返し問われた印象でした)
まだ学ぶところが多いと感じるので、これからもちょくちょく視聴させていただこうと思います。
引用:Udemy
コチラの講座と併用して問題集を活用することで合格できたという方が多く、初心者の方にも役立つ講座と言えるでしょう。
2022年版 AWS 認定ソリューションアーキテクト アソシエイト模擬試験問題集
コチラの講座は試験合格に向けて最終仕上げをするために活用することを前提とした講座になっています。
試験対策本で学べることは比較的簡単な問題に対してのみになっていることが多く、実際に試験を受けると複雑な出題方法によって慌ててしまうことが多いです。
コチラの講座ではAWS認定SAA試験の中でも難しいとされる出題内容を中心に多様な問題形式を取り扱っており、本番に「慣れて」もらいつつ解説も豊富なためAWSに対する理解を深めることができます。
試験対策本で事前知識をある程度身につけるか「2022年版 これだけでOK! AWS認定SAA試験突破講座」で基本的なことを学んだ後にコチラの講座を繰り返し勉強することで合格する可能性が大幅に高くなります。
最後にコチラの講座のレビューをご紹介します。
問題のレベル感は実試験に近いと思います。
とりあえずは素で1周解いてみて、正解した部分も間違った部分も含め解説を読み込む。
2周目を実施してみて、間違った部分中心に解説を再度読み込み、以降繰り返し周回。
正答率が80%くらいあれば合格できるとは思いますが、私自身は石橋を叩いて渡るために95%くらいまで実施し、点数的には余裕を持って合格できました。
試験合格だけを目的とするならば、他講座の動画等は視聴しなくても問題集だけでOKと思われます。
1回で受かって嬉しかったため4.5評価です!
本試験よりだいぶ難しく作られています多分。。
この模試だけで短期合格することは可能だと思いますが、少し使いにくい(udemyの形式の問題ですが。。。)と思うのと、問題が難しい点で-0.5点です!
セールス中に買うならコスパは最高だと思います。
試験に合格できたのは間違いなくこの問題集のおかげです。講師様ありがとうございました。
引用:Udemy
間違ったところも含めて解説を読み込み何度も繰り返し模擬試験を行うことで合格できた方がとても多いです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?AWS認定試験の就職での優位性や勉強方法などをご説明させていただきました。
- AWS認定試験は専門知識の分野も含め11種類ある
- AWS認定の資格は就職転職で役立てることができる
- AWS認定試験は試験範囲は広範囲だが独学でも合格できる
- AWS認定試験では模擬試験を繰り返し行うことで合格率を大幅に上げることができる
これらの事をお伝えできたかと思います。最後までお読みいただいた方のお力に少しでもなれていれば嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。