世界中で数多く使われているCisco社製品の運用・管理・保守などを行う技術と知識の証明ができるCCNA資格。今後数十万人規模の人手不足が懸念されていて、とても将来性の高いネットワークエンジニアとしての登竜門的資格がCCNAです。
高年収も期待でき、人気が高まっている資格になります。
- CCNA資格の難易度
- 他のCisco社が認定している資格の種類
- 独学での勉強方法
- どんな仕事で活用できるのか?
- 期待できる年収額
このような疑問点を解決することができます。ぜひ最後までお読みいただき、資格を取るか検討してみてください。
Contents
CCNAって何?
CCNAの資格取得者は小〜中規模の企業ネットワークの構築や運用管理をするための技術や知識を持っていて、Cisco社の製品を扱うことが出来ると認定された人の証明になります。
Cisco Systems社は世界中で常にシェア率50%以上を持っている世界最大のデジタルネットワーク機器メーカーで、ルーターや無線LAN、サーバーなど様々な装置を販売しています。
日本でも2021年6月14日にIT専門調査会社『IDC Japan 株式会社』が発表したCisco社の国内シェア率は48.3%となっています。
ルーターなどのハイテク機器は仕組みが複雑で高度な知識や技術が必要になります。専門的な製品故に専門的な知識や技術の証明になるCCNAの資格は、非常に役立つ資格と言えるでしょう。
ですが、CCNAの資格には有効期限が存在ます。資格取得から3年で失効されてしまうので、CCNAの再受験またはCCNAよりランクの高いCisco技術者認定資格を取得できるように資格取得後も学習することを忘れないようにしましょう。
Cisco技術者認定資格の種類
Cisco社が提供している資格は複数あり、CCNAの資格は中級者レベルの資格になります。以前は細かく分かれていたCisco社の認定試験は、2020年2月24に行われた改定により10分野あったCCNAの試験が1つにまとめられました。
エントリーレベル
- CCT
中級者レベル
- CCNA
- DevNet Associate
上級者レベル
- CCNP
- DevNet Professional
- CCIE
10分野あった試験が1つに纏まったため試験の難易度は以前よりも上がりましたが、まとめて10分野の資格が取得できるようになったため、以前よりもCCNAの資格は人気が高くなりました。
CCTに関しては、ネットワークについて基礎的な内容の試験になります。CCTを取得していないとCCNAが取得できないわけではないので、いきなりCCNAの試験を受けても問題ありません。
CCNAの上位資格であるCCNPは、改訂前までCCNA資格の合格が必要でしたが改定後は初めから受験することができるようになりました。
ですが実務経験やネットワークの知識がない方がいきなり受験するには難易度がかなり高いので、大事な基礎を身につけるためにもCCNAから取得した方がいいでしょう。
CCNA試験の出題範囲
出題内容 | 出題される割合 |
ネットワークの基礎 | 20% |
ネットワークアクセス | 20% |
IPコネクティビティ | 25% |
IPサービス | 10% |
セキュリティーの基礎 | 15% |
自動化とプログラマビリティ | 10% |
出題内容はさらに細かく分かれているのですが、全てを書いてしまうとわからなくなってしまうのでもっと細かい出題範囲を確認したい方はしたのリンクからPDFファイルをダウンロードして確認してみてください。
コチラからダウンロードできます。CCNA試験内容PDF
CCNAの資格が役立つ仕事は?
CCNAの資格が役立つ主な仕事はネットワークサーバーの構築や設計、運用保守などネットワーク社会である現代の重要な部分を支えることになります。
そのため転職サイトなどでも多くの求人情報があり、大企業のAMAZONやNTTも求人募集をしているので、それだけ必要性のある資格です。
- ネットワークエンジニア
- サーバーエンジニア
- カスタマーエンジニア
- セキュリティーエンジニア
このような仕事で資格を活かすことができます。
また経験は必要になりますが年収も比較的高く未経験者で350万程度、経験を積めば年収1.000万以上も目指せる将来性の高い資格です。日本の平均年収が440万と言われているので、それを大幅に超えることも可能でしょう。
ネットワークエンジニアとシステムエンジニアの違い
ネットワークエンジニアと似ている仕事でシステムエンジニアがあります。同じエンジニアですが、行っている仕事内容は全く違います。それでは実際どのような違いがるのでしょうか?
インターネットなどのネットワークを構築して運用、保守するのが主な仕事になります。ネットワーク上での業務以外にもルーターなどの物理的な機器に触れることも多いです。
それではシステムエンジニアの仕事内容はどのようなものでしょうか?
お客様の求めるシステムを実現するための設計や、システムが設計通りに動作するかのテストを行なったりすることが主な仕事になります。お客様の抱える問題の解決策をわかりやすく説明する必要があるため、コミュニケーション能力が重要になります。
CCNA資格を持っているメリットは?
例えば、
- 資格取得により手当がもらえて給料アップ
- 世界的に必要とされている価値の高い資格なので、転職などでも有利
- 大手の企業へも就職できる可能性がある
- 将来的にはフリーランスでの活動も可能
このようなメリットがあります。ですが実際には資格を持っていることがメリットなのではなく、実務で活かせることが最も大切なことです。インターネットは日々進化しているため、試験合格後も新しい知識を学ぶ姿勢を忘れないようにましょう。
CCNA資格の取得難易度は?
『Cisco技術者認定資格の種類』でもお話ししましたがCCNAの取得難易度は、10分野あった試験が1つにまとめられたため以前よりも難易度が上がりました。
合格までに必要な時間は全くの未経験の場合、大体160時間程度の勉強時間が目安になります。仮に1日2時間勉強したとすれば、3ヶ月程度の勉強期間が必要です。
また、ネットワークに関してある程度の理解がある方でも試験独自の知識が必要となるため1ヶ月程度の勉強は必要と言えます。
試験が1つにまとめられたため難易度が上がってしまいましたが、その分資格所持者の価値も上がっています。そこはメリットとして考えることもできるでしょう。
以前は難関だった実機を想定したシミュレーション問題があったのですが、2020年改定後の2021年3月時点では出題されていません。ですが定期的に試験問題は変更されているので、今後も出題されないとは言えない状態です。
実機を実際に触った方が理解が早く深まるのでおすすめですが、購入するとなるとそれなりの値段がしたのでそこに関しては優しくなったといえます。
CCNA合格の目安
CCNAの合格点は残念ながら発表されていません。あくまで参考程度になりますが、目安として1000点満点中800点〜900点が一般的に合格ラインと言われています。
CCNAの試験は同じ会場で受験しても受験者それぞれランダムで出題されるため、難易度も人によって変わってきますので、初めに受験した時はとても難易度が高く、再受験した時は簡単に合格できたといったことも起こります。
そのためご紹介している合格点については参考程度にお考えください。
CCNAの資格は独学でも取得できる?
CCNAの資格は独学でも取得できます。ですがITに関する知識が全くない方の場合、初めのうちは「言っていることが理解できない」と感じることがとても多いと思います。そのため本気で取り掛からないと挫折する可能性は高いです。
明確な目標を持ってモチベーションを高く維持して勉強していけば合格出来る可能性があがります。挫けずしっかりと勉強して、わからなかったことがわかった時の喜びなどをっしっかり感じ、小さな成功体験を積み重ねて自信に繋げることがとても大切です。
CCNA試験に向けた勉強方法
CCNAの資格取得に向けて勉強する場合4つの方法があります。そのうち1つは現在就職中の方には難しいかもしれませんが、実際に私の友人が合格した方法になるのでご紹介させていただきます。
- 参考書や問題集を使って勉強する
- 通信講座を受講する
- スクールに通学する
- ネットワークエンジニア系の会社に就職して、働きながら勉強する
それぞれにメリットデメリットがあるので詳しくみていきましょう。オススメのテキストや講座も紹介いたしますので、参考になれば幸いです。
①参考書や問題集を使って勉強する
参考書問題集を使って勉強するメリットは、やはり費用を最小限に抑えられることです。自分のペースで勉強できるのもいいところですが挫折してしまう可能性も高いので、自分のモチベーションコントロールが大事になります。
たくさんの参考書があるのでそちらを活用しましょう。未経験の方向けのもの〜ある程度知識のある方用まで参考書の種類は豊富にあるので、ご自身のレベルに合った参考書選びをするようにしてください。
ネットなどでおすすめされていたからという理由だけでレビューなどをあまり参考にせず購入してしまうと「書いてあることが全くわからない」なんてことになる場合もあります。
出題範囲が広いため参考書である程度学習したら次は問題集を活用してアウトプットして、間違った箇所をもう一度勉強し、勉強した知識をしっかり定着させるようにしましょう。
ゼロから始めるCCNA「超」基礎講座
「専門用語が分からない」「分からないことが分からない」など、未経験者にとってネットワークエンジニアに必要な知識はとても分かりづらい言葉が多くあります。
そういった専門的な部分をまずは紐解いてから具体的な内容に進む方法をとっているため、未経験から資格取得を考えている方の初めの一冊におすすめです。
CCNAの試験については旧試験の内容になっていますが、ネットワークについての知識は問題なく学べます。
シスコ技術者認定教科書 CCNA完全合格テキスト
初心者でも読みやすいように工夫がされていて、各章の最後に章末問題もついているため一歩一歩直実に知識を身につけられます。模擬試験問題が付属しているので、試験を控えている方の最後の予習復習にも使うことができ、合格への一歩として役立てることができます。
しかし章末問題の解説が書かれていないため、間違えてしまった問題の復習がしづらいと言われています。そのためもう一冊別の参考書を準備したほうがいいかもしれません。
②通信講座を受講する
通信講座で勉強する場合ある程度自分のペースで勉強できて、スクールに通学するよりも料金を抑えられることがメリットです。ですが基本的に独学での勉強になるため、しっかりと勉強するモチベーションを維持する必要はあります。
わからないことはオンラインで講師の方に質問することができ、勉強につまずいて進まなくなってしまうことはないので、勉強もスムーズに進められます。
在職中の方でも勉強しやすいですし、終業後や休日だけの受講もできるのでご自分の生活スタイルに合わせた勉強ができます。
ウズウズカレッジ CCNAコース
リーズナブルな価格とクオリティの高い講座内容が人気です。個別に担任講師がつき、毎週行う個別ミーティングで自分に合った学習計画を立てて講座を進められます。
分からないことはチャットツールを使えばいつでも質問できるので、躓く事なくスムーズに学習でき、希望された場合は就職転職活動のサポートも行なっています。
受講料は現在応援キャンペーンをやっているので33,000円で、平均受講費用が203,000円なので大きく費用を抑えることが可能です。さらに条件を満たした場合は受講料が無料になるサービスも行なっているため、費用を抑え通信講座で資格取得を目指している方にとっておすすめの講座になります。
詳しくはココをクリックしてください。
③スクールに通学する
一番確実性の高い方法です。分からないことはその場で即質問できてスグに次へと進めますし、学習時間も短縮することができます。
また、スクールによっては就職サポートを行なっていたり各スクールが提示している条件をクリアすれば無料で勉強することも可能です。
スクールに通学した場合実機に触れながら学べる環境なので、オンライン講座を受講する以上に知識や技術が身に付きやすく、就職後もその経験は役に立ちます。
デメリットとして在職中の方が通学するにはハードルが高く、フリーターの方や求職中の方でないと通学しづらい部分があります。
現在求職中の方にとってかなりおすすめの方法です。
ネットビジョンアカデミー
引用:ネットビジョンアカデミー
試験合格率99%就職率98%の人気スクールです。また条件をクリアすると無料でスクールに通うことができ、費用をかけずに就職までお考えの方にとてもおすすめのスクールになります。
スクールの場所は東京都新宿区のみになりますが、オンラインでの受講もできますし上京してスクールに通うことをお考えの場合、無料で提携先のシェアハウスに住むことも出来る手厚いサポートを行なっています。
④ネットワークエンジニア系の会社に就職して、働きながら勉強する
コチラは私の友人が行った方法です。仕事をしながらCCNA試験の勉強ができるので、お給料をもらいながら自分のスキルアップができます。資格を取得すれば給料に手当がつくのでモチベーションも高く勉強できたそうです。
デメリットとしては、そういった就職先がそれほど多くないことです。ネットワークエンジニアとして就職することを考えているのでしたら、求人情報を探してこういった方法で資格を取得するのも選択肢の1つと言えます。
CCNA資格取得に掛かる費用は?
CCNAの受験料は、2020年2月の改訂により下がりました。以前は1回でCCNAの資格を取得する方法と2回に分けて資格を取得する方法がありましたが、現在は分けて資格を取ることができなくなりました。
旧受験料 | 現受験料(2022年3月現在) |
1回の試験で合格する場合:36,400円 | 33,600円 |
2回の試験で合格する場合:各18,480円
合計36,960円 |
CCNA資格取得までの流れ
Ciscoの公式サイトにある「ピアソン VUEで試験を予約」から受験予約をすることが可能で、試験会場での受験かオンライン受験の選択ができます。試験日や試験会場は自由に選択できるので、都合の日程を選んでください。
試験会場で受験を行う場合の詳細はこのようになっています。
試験会場で受験する場合 | |
受験受付 | オンラインで随時受付中 |
試験可能日 | 月曜〜土曜(日曜・祝日を除く) |
試験会場 | 全国にある試験会場を選択可能 |
試験方法 | 試験会場にあるパソコンを使った※CBT方式 |
試験時間 | 120分 |
合格発表 | 試験終了後即 |
パソコンを使ったテスト方式です。見直しや飛ばした問題を後から解答することはできません。試験終了後パソコンの画面上にスグ合否が表示されるのが特徴です。
オンラインで試験を受ける場合は、事前に要件を満たさなければなりません。また試験中はWEBカメラで試験官が監視しているため、プライバシーが心配な場合は試験会場で受験することをオススメします。
試験方法自体は試験会場で行うテストと変わりないので、要件を満たせて英語も問題なければオンラインテストの方が会場に行く交通費や手間を減すことができます。
- 静かなプライベートスペースを利用できること
- WEBカメラを備えたある程度性能のあるパソコン
- 高速かつ安定した通信環境
- OnVueソフトウェア
- 免許証やパスポートなど政府発行の身分証
試験会場で試験を受けてもオンラインでの試験でも、試験終了後スグに合否が確認でき、合格していたら資格取得となります。
合格したその日から3年間が有効期限になるので、忘れないようにしてください。合格してから最短で180日後に再受験することができます。
もし不合格だった場合は、試験の翌日から5日間は再受験できないので、その期間を活用して自信のなかった部分を再度勉強するようにしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?コチラの記事でお伝えできたことは、
- CCNA資格の取得で給料UPなどのメリットがある
- 世界中でシェア率50%以上あるCisco社の機器を扱える証明になる
- CCNAの資格はインターネット社会の重要な部分で活用できる
- 受験方法が今は2種類ある
このようなことをお伝えできたかとおもいます。CCNAの資格を通してインターネットを使う上でとても重要な部分を学ぶことができ、将来性も非常に高い仕事に就くことができるようになります。
高収入を得られる可能性も高く、就職転職に役立つ資格と言えるでしょう。今回の記事が資格取得の参考になりましたらとても嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。