欧米はもちろん、アジアを見ても、ビジネスにおけるコミュニケーションの場では依然として英語が共通言語として使われています。しかし遠くない未来に中国語はビジネスの場において重要な役割を担うことになります。
中国が世界的にも、更に大きな存在感を示すようになれば、中国語が未来の共通言語に取って代わることもあながち的外れではありません。
そうなれば、何もせず手をこまねいているわけにはいきません。
そこでこの記事では、
- 中国語検定4級とは?
- 中国語検定4級の難易度(レベル)と合格点
- 中国語検定4級の合格率
- 中国語検定4級の勉強法
このようなことについてお話しします。さっそく中国語の学習を始めましょう!
Contents
中国語検定4級とは?
中国語の資格といっても色々あります。例えば留学や実用性を求めるなら中国政府認定の中国語能力試験であるHSKが有効と言われますが、日本国内で活用することを考えるならば中国語検定から始めるのがいいです。
中国語検定は準4級が最も下のランクになりますが、どの級からでも受験することができます。準4級だと簡単すぎる、かといっていきなり3級だと難しいように思えるので、まず4級から受験することをお勧めします。
では中国語検定4級とは一体どんなレベルなのか、どうすれば合格できるのか、順を追ってみていきましょう。
中国語検定4級の難易度(レベル)と合格点
中国語検定の認定機関である一般財団法人日本中国語検定協会によると、中国語検定4級には以下のことが求められます。
・平易な中国語を聞きとることができ、かつ話すことができること。
・学習時間としては120時間~200時間。一般大学の第二外国語で中国語を履修し、大学1年間で習う内容を習得している程度。
・発音(ピンイン表記)及び単語の意味、常用語500~1,000語による短文の日本語訳・中国語訳
中国語検定4級の試験は試験時間100分でリスニング問題と筆記問題が出題されます。どちらの問題も計100点満点となります。では何点取れば合格できるかというと、それぞれ100点満点中60点以上獲得で合格となります。
気を付けなければならないのは、リスニング、筆記のどちらも60点以上でなければならないということです。
例えば、リスニングが50点で、筆記が80点の合計130点であったとします。全体としては65%正解できているのですが、両方それぞれが6割以上でないといけないので、この場合は不合格となってしまいます。
中国語検定4級の合格率
では、中国語検定4級の合格率はどうなっているのでしょうか?
4級の試験は年に3回、3・6・11月に試験が行われますが、年によっても、更には試験月によっても合格率には差がついてきます。では、日本中国語検定協会の直近の試験データを見てみましょう。
- 第105回(2022年3月実施)の合格率・・・61.1%
- 第104回(2021年11月実施)の合格率・・・67.5%
- 第103回(2021年6月実施)の合格率・・・57.7%
こうしてみると、合格率は月によってバラつきはあるものの、大雑把に言えば、受験者の半分ちょっとくらいが合格していることになります。
中国語検定4級の勉強法
中国語検定4級の難易度(レベル)や合格率を知ったうえで、これよりは具体的にどのような学習をしていけば合格を掴めるかをお話します。
難易度(レベル)や合格率を見るかぎり、中国語の基本をマスターしたレベルであれば合格できます。基本さえ身に付いていれば8割以上の正答率も夢ではありません。
勉強法としては、特別な対策はさして必要ではなく、「過去問を解く」ことが最善であり、近道です。王道中の王道ではありますが、4級は基本レベルであるので過去問が最強のツールとなるでしょう。
ただし、ただ闇雲にやっていればいいというわけではありません。過去問を最大限活用するために以下のポイントを意識することで、合格がグッと近づきます。
・過去問で問題の出題傾向を把握する
・必ず時間を計り、時間配分を体に覚えさせる
・不正解だった問題を記録し、2回りできれば3回り繰り返して不得意な箇所を潰していく
過去問は日本中国語検定協会のウェブページ(下記にリンクを貼っておきます)から、問題・解答をともにダウンロードすることができます。3つのポイントに気をつけながら勉強を進めていきましょう。
資格は取ることが目的ではなく、これからどう使っていくかが大切
世にある資格試験に共通して言えることですが、資格は取得すること自体が目的なのではなく、その資格を使って何をするかが大切になります。
中国語検定4級に合格することはもちろん素晴らしいことですし、ぜひ皆さんには合格を掴みとってほしいです。しかし、この資格を取得しただけで中国語を使いこなせるようになるわけではありません。
そんな資格なら取っても仕方ないじゃないか、と思いますか?それは違います。ものには段階があります。いきなり流暢に中国語を駆使できるわけではないのです。
いきなり準1級や1級レベルになれるわけではありませんよね。4級を取得したことでやっと入口に立てた、と言ってもいいかもしれません。
やっとスタート地点に立てただけ?いやいやそれがとても意味のあることなのです。0が1になることは、1が2になることの何倍も、いや何十倍も大変なことです。
4級を取得したことで、次に3級、2級・・・とスキルを積み上げていくことができるのです。途中を全部すっ飛ばしていける天才なんてそんなにいるわけではありません。ほとんどの人は一つずつ積み上げていくしかないし、それが大切なことだと思います。
まとめ
中国語検定4級の難易度や合格率を知ることで、この試験がどのくらい高い壁なのかを把握し、その壁を越えるためにどんな勉強法をしなければならないかを私なりに提案させていただきました。
もちろんやり方は人それぞれですし、難易度のイメージも人によって違いますが、きっと合格はそんなに遠くないところにあるはずです。
これからの世の中、アジアが欧米と肩を並べていくことは容易に想像できます。そうした中で、中国語の重要度はもっともっと増していくでしょう。中国語ができる人とできない人では大きな差が出てくるかもしれません。
この先の未来において、コミュニケーション弱者とならないためにも、まずは中国語検定4級を取得して、スタートラインに立ちましょう!